【高給激務?】専門商社はオススメか。元専門商社マンが実際の業務や総合商社との違いを解説

こんんちは、ゆうや(@yuya596)です。

 

「専門商社はオススメか?」

 

今回はこれをメインにお話しします。

商社と言えば、チャラい・高給・エリート等のイメージがあると思いますが、あくまでそれは総合商社の話です。

 

そこで、専門商社とは何なのか?
商社のビジネスモデルから専門商社の実際の仕事内容まで、しっかりと解説していきます!

ゆうや
元商社マンが、実際の業務やオススメ出来るかをぶっちゃけます!

また、商社志望の方に人気なコンサル業界についても、以下の記事で説明しています。
興味があればご覧ください!

【業界分析】激務・エリート・高給?コンサル業界を徹底解説

2020年7月8日

商社のビジネスモデルとは

まずは商社全体のビジネスモデルを説明します。
商社の仕事はトレーディング事業投資の2つに分けることが出来ます。

それぞれ見ていきましょう。

トレーディング

トレーディングとは商社の伝統的なビジネスモデルで、売手と買手の仲介を行い手数料を得るビジネスモデルです。

身も蓋もない言い方をすると、「安く買って高く売る」というビジネスなので、考え方は転売と一緒です。

 

とはいえ当たり前ですが、ただ横流しするのではなく、商社としての付加価値をつけています。

主な付加価値をいくつか説明します。

 

マーケティングの付加価値

「安く買って高く売る」ということは、別の言い方をすると、営業力の無い売手の営業を肩代わりしていることになります。

つまり売手のマーケティング力を強めているのです。

 

金融の付加価値

商売において、売手は「早く現金を支払って欲しい」と思い、買手は「出来るだけ支払いを後回しにしたい」と考えます。

なぜなら会社は出来るだけ手元の資金を減らしたくないからです。

 

ゆうや
会計を勉強したことない人はピンと来ないかもしれないけど、手元の資金が減ると、事業は黒字でも倒産することがあるから、会社は支払期日に敏感です。

 

そこで資金力の高い商社が仲介に入り、売手への支払いは出来るだけ早く行い、買手からの代金回収はギリギリにしてあげることで、金融機能として付加価値を出せるのです。

 

物流の付加価値

海外から原材料を輸入する際は、厄介な貿易手続きを商社が肩代わりします。

その他物流手段を豊富に用意出来たり、倉庫と提携して安定した物流を行ったりと、ロジスティクスの面で付加価値を発揮します。

 

購買集約

メーカーが製品を作る際は、何百、何千もの部品を必要とします。

それぞれの部品に対して、色々なベンターに注文することは非常に手間ですね。

そこで商社にまとめて発注することで、購買に必要な業務工数を削減することが出来ます。

 

情報提供

商社は複数のサプライヤ・買手とやり取りを行うため、業界の中では人脈が強くなります。

そのため、サプライヤと顧客を結び付けたり、業界の動向を教えたりと、情報を提供できることも付加価値の1つです。

 

ゆうや
他にも商社がメーカー機能を担って、商品加工まで行うような会社もあります。
付加価値をどうやってつけるか、色んな会社が考えてるんだね!

事業投資

もう一つのビジネスモデルが事業投資です。
企業に投資をして、事業のバリューチェーンを強化します。

 

例えば、商社がコンビニを子会社化することで、コンビニ商品の原材料を商社が手配するなど、商品が店頭に並ぶまでのバリューチェーンを効率化・強化します。

それにより、既存ビジネスの強化・新規ビジネスの算出に加え、事業投資先の資産価値上昇によるキャピタルゲインを獲得することが出来ます。

ゆうや
余談だけど、総合商社は事業投資に力を入れている一方で、専門商社はトレーディングをメインに行っている傾向があるよ。

商社が激務と言われる理由

一般的に商社は激務なイメージがありますが、実際のところはどうだと思いますか?

 

「会社・部署のよって異なるが、基本的に激務になりやすい」

 

というのが答えです。(身も蓋もないですが、、)
これは、専門商社や総合商社関係なく、商社全般に言えることです。

なぜ激務になりやすいのか、その理由を説明しますね。

海外と取引をするから

商社は海外から原料を仕入れることも多く、海外企業と密にビジネスを行います。

そのため必然的に海外出張が多くなったり、時差のある海外とコンタクトを取るため時間外での勤務が多くなります。

 

人脈維持のための接待

また、もう一つの理由として人脈維持のための接待が発生するからです。

商品を持たない商社はサプライヤや顧客との関係が何よりも大切です。
そのため、普通の会社よりも接待を非常に重視します。

 

会社終わりに取引先と会食をしたり、休日にゴルフを行ったりと、人脈維持のための仕事量が多いです。

ゆうや
僕の部門長は1か月間毎日会食とゴルフが入っていて身の毛がよだちました。。

なお会食やゴルフは、当たり前ですが給料は発生しません。
その分普段の給料が高給なのかもしれませんね。

専門商社と総合商社の違いは?

今までは商社全般のことを話しましたが、そここから専門商社と総合商社の違いに触れていきます。

今さらですが、商社には「専門商社と総合商社」の2つの種類があります。
有名な企業は次の通りです。

 

<総合商社>

  • 伊藤忠商事
  • 三菱商事
  • 三井物産
  • 丸紅
  • 住友商事
  • 双日
  • 豊田通商

 

<専門商社>

  • JFE商事(鉄鋼)
  • 伊藤忠丸紅鉄鋼(鉄鋼)
  • メタルワン(鉄鋼)
  • 三菱食品(食品商社)
  • 長瀬産業(化学)
  • 稲畑産業(化学)
  • ヤギ(繊維)

 

両社の違いはたった1つです。
総合商品は取り扱う製品が幅広く、専門商社とは特化した製品(化学品や食品など)を取り扱います。

 

ゆうや
総合商社はラーメンからミサイルまでなんて言われたりもします。

 

とはいえ、実際に気になるのは給料や仕事内容だと思います。
様々な面を総合商社と専門商社で比較していきましょう。

 

給料

総合商社は平均年収1,500万を超える会社も多く、イメージ通り非常に高給取りです。

一方で専門商社に関しては、大手から小さい会社までありますので、給料もピンキリです。
総合商社並みに貰える会社もあれば、メーカ平均より少ない会社もあります。

ゆうや
長瀬産業や伊藤忠丸紅鉄鋼などは、四季報によると平均年収は1,000万を超えてます。

 

とはいえ、就活で人気な企業は比較的年収が高く、800万円程度がボリューム層と考えて下さい。

 

仕事内容

総合商社と専門商社での仕事内容は、正直そこまで変わりません。

というのも、総合商社は会社として様々な商材を取り扱っていますが、個人が扱う商材は配属部署の商材です。

 

つまり、総合商社で化学品を扱う部署に配属された場合と、化学品専門商社に入社した場合、大きく仕事内容が異ならないということです。

 

仕事の忙しさ

先ほど説明したように、激務差は会社や業界・部署により異なりので一概に答えるのは難しいです。

ただし、商社が激務になる要因の一つとして、人脈維持のための接待がありましたね。

接待に関しては、取引先数が多く知名度も高い総合商社の方が多いため、そういった意味では総合商社の方が激務になりやすいと考えて下さい。

 

入社難易度

入社難易度は総合商社の方が高いです。
知名度が高いため優秀な学生が集まり、競争が激しくなります。

一方で専門商社に関しては、年収や業務内容の割に倍率が低いという、隠れホワイト企業が多々存在します。

 

コスパ良く年収800万くらいの会社に入社した人は、専門商社を選択肢に入れるのも良いと思います。

専門商社の具体的な仕事内容とは

それでは、実際に僕や先輩が専門商社で行っていた仕事内容を説明します。

 

ルート営業

既存顧客を周り、ヒアリングや予定発注量などを確認します。

何かを提案する商談というより、雑談しながら顧客との信頼関係を深めて、需要を引き出すようなイメージですね。

 

サプライヤ管理

サプライヤの生産状況や在庫状況などを管理するのも商社の仕事です。

また、サプライヤと一緒に顧客を訪問してヒアリングすることもあります。

 

トラブル対応

商品が納期通りに届かない、不良品の発生などは、仲介している商社が対応します。

 

接待

先ほど書いたように商社では人脈が非常に大切なので、頻繁に会食が発生します。

終電まで帰れないことや休日に行うことも多いので、その点は覚悟しておいてください。

 

その他新規顧客開拓、海外サプライヤとのやり取りなど仕事は多岐に渡りますが、入社初期で行う業務はこれくらいだとイメージして下さい。

商社マンのイメージは正しいの?

せっかくなので、箸休め的に世間が持つ商社マンのイメージは、専門商社マンに当てはまるのか書いていきます。

ゆうや
あくまで僕の独断と偏見です。全ての商社がそうだと言ってるわけでは無いので勘違いしないで下さい!

 

激務

何度も言ってるように会社や業界で変わるので何とも言えませんが、飲み会や接待が非常に多いことは事実でした。

ただし、業務自体に追われる印象はあまりなく、やはり人脈維持のため拘束時間が長くなるのかなと思っています。

 

高給

基本的にはメーカーよりも多くお金を貰っているのかなと思います。

ただその分を社内の飲み会で使っており、金欠な人が多かったです(笑)

 

モテる・チャラい

商社マンだからモテるというより、話がうまくて行動力がある人が商社マンになるので、結果としてモテるだけだと思います。

実際、転職先の会社に比べると良くも悪くも「ウェイウェイ系」な人が多かったです。

 

グローバル

部署や業界によりますが、基本的にはその通りだと思います。

海外と取引しているため、英語の電話やメールに対応することも多々あります。

商社マンはおススメ出来るか?

オススメ出来るかどうかは、性格や価値観によります。
向いてる人にはとことん向いてるし、向いてない人にはとことん向いていません。

あくまで僕の個人的な考えですが、次のような人は向いてます。

  • お酒が好き
  • 人づきあいが得意
  • 体育会系
  • 上下関係がしっかりしている
  • 忖度が得意
  • 社内の人と仲良くしたい
  • 自己主張が得意

 

逆に次のような人は商社はやめておきましょう。

  • お酒が苦手
  • プライベートな時間が大切
  • ビジネスライクな人間関係が良い
  • 過度な礼儀やマナーが苦手
  • 忖度が苦手
  • 主張が強い人が苦手
  • 知的労働をしたい

 

ゆうや
ざっくり言うと、僕みたいな陰キャは商社やめとけってことです(笑)

 

仕事内容に関しても、コンサルやプログラマーのように成果物だけで評価されるというより、コミュニケーションや自己アピールで総合的に評価されるのが商社です。

自分の向き不向きがはっきりする業種だと思うので、「何となく」で決めずにしっかり考えて入社して下さい。

まとめ

就活生に人気の商社ですが、向き不向きが非常に別れる職業です。

給料が高く、グローバルで仕事をこなせるなど一見華やかで素敵な職業ですが、実際は接待や泥臭い仕事なども多々発生します。

 

イメージで決めずに、しっかりと検討して志望して下さい!

また、商社志望の方に人気なコンサル業界についても、以下の記事で説明しています。
興味があればご覧ください!

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2020年7月8日

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